社長のひとりごと 4/7
日本経済新聞の一面トップに、セブンイレブンが5年計画、全世界の20000店舗で太陽光をはじめとしたエコ店舗に改装するとの記事が載っていました。日本国内では5000店舗程度になるようです。照明はLED を主にして、冷凍機の廃熱利用でお湯を沸かしたりするほか、電気自動車用の充電スタンドも設置するようです。この計画が進むと他に追随する動きも出てくると思います。また、大阪ガスが傘下のガスショップに太陽光の販売を促進している記事もありました。これは電気会社に対するガス会社の新たな挑戦だと思います。オール電化が主流になってガスショップも経営が大変でしょう。そこで敵の一番痛いところを攻撃することで一挙両得を狙っているようです。燃料電池もガス会社が先駆していますし、これからますます入り乱れて新しいエネルギー分野での競争が始まりそうです。
今、電力業界では「次世代送電網」という新しい電気のシステムに向かった動きが活発になっています。その中でも一番のカギを握っているのが電池のようです。発電した電気を自由に貯めておくことが可能になれば、深夜電力を基本とした今のオール電化も見直される時代が来ると思います。半導体が進化を続けているのと並んで、電池分野は毎年目覚しく進歩しています。我々の業界で使う充電機器は今では第5世代くらいに入っています。その能力のすごさは驚かされますが、新しい工具を買い換えなければならない会社は大変です。私が電気屋になったころは右手の「ドライバーたこ」が一人前のしるしだったのに、時代は変わりました。
昔、配電線は裸線が多かったのに、軍手1枚で接続をしたものです。今そんなことをしたら安全配慮が足りないと業務停止になってしまうかもしれません。ビニールで絶縁された電線をさらにシールドで防護して、手には耐電手袋と、完全武装でないと作業者は仕事はできません。外線工事に従事する人は危険が多いため、生命保険の保険料も普通の人より割高だったのですが、今はどうでしょうか。電気はその性格をわかっている人には扱いやすいものです。しかし、ほんのわずかの電流が心臓を通過しただけで死に至る危険なものでもあります。誰でも1回くらいはビリッとした経験はあると思います。ビリッと感じたときは反射神経で感電状態が解消していると思いますが、条件が悪ければからだが離れなくなってしまいます。どうぞご注意ください。
(石澤正二)